つまり収縮期高血圧とは、収縮期血圧が140mmHg以上で拡張期血圧は90mmHg未満の正常値と定義する事が出来ます。
高齢者にこの収縮期高血圧が多く見られる理由は、年を重ねると収縮期血圧は徐々に上がりますが、拡張期血圧は60歳を境に徐々に下がる事が原因だとされています。
例えば160/80mmHgといったように下の血圧は正常値だが、収縮期血圧だけが高い高齢者が増えるてくるという事です。
次に収縮期高血圧の年齢別平均値も載せておきます。
収縮期血圧と拡張期血圧 | 20歳代 | 30歳代 | 40歳代 | 50歳代 | 60歳代 | 70歳代 |
男性の平均 | 118/75 | 125/79 | 131/84 | 138/85 | 143/84 | 147/80 |
女性の平均 | 113/76 | 115/71 | 125/77 | 133/81 | 141/81 | 146/78 |
拡張期血圧が正常値なってきた高齢者で、高血圧が良くなったと勘違いされる方がたまにおられます。しかしそれは高血圧が良くなったのではなく、動脈硬化が進んで拡張期血圧だけが下がったと考える方が自然なのです。残念ではありますが・・・
そういった方は、拡張期血圧に問題はないものの、収縮期血圧は高血圧のままだいう事を忘れないで下さい。逆に動脈硬化の疑いがありますから、更なる高血圧改善を目指していただくしかないのです。
そこで簡単に動脈硬化の判定が出来る計算式がありますから、ぜひ動脈硬化の進行具合のチェックをしていただければと思います。関連記事の「血圧 上下差」に計算方法を書きました。
収縮期高血圧と診断されたら、動脈硬化が進まないように更なる食生活の改善と運動療法の充実が大切となります。