2014年4月、日本高血圧学会が定めてきた、

血圧の正常値は130/85mm/Hg未満」という大定義に激震が走りました。

それは人間ドック学会が、2014年4月に「血圧の正常値は147/94mm/Hgまで」と、

今までの数値を大幅に緩和した血圧の正常値を発表してきたからです。

2014 血圧 正常値
2つの学会の正常値
日本高血圧学会
130/85mm/Hg未満
日本人間ドック学会
148/95mm/Hg未満



緩和された新しい血圧の正常値は、

またたく間に、メディアや雑誌で取り上げられ、

「皆さん、健康になりました!」とか「もう降圧剤は要らない!」・・・などの誤報が流れてしまい、医師や病院関係者をも迷わせる事態が発生してしまいました。

2014年6月頃には、この騒ぎは一旦終結しており、話し合いの結果、今まで通り、血圧の正常値130/85mm/Hg未満で統一されています。



人間ドック学会は、「血圧の正常値は147/94まで」と決めたデータを精査追及していき、数年の間には、エビデンスを示して、再発表していきたいとしています。

厚生労働省や日本高血圧学会の両者が、一度決めた定義を変える、柔軟な対応をするかどうかに注目が集まりますが、

数値にかなり開きがありますので、「147/94が新しい血圧の正常値」となるのは難しいかもしれません。

ただ、厳しすぎるとされてきた数値(130/85)から、少し緩和された第二の正常値(147/94)として認知されていく可能性は大いにあります。

2008年高血圧の患者数は約800万人、糖尿病に関しては約240万人となっていますので、少し低い目標(147/94)から、血圧の正常値(130/85)を目指していこうとする動きが、

2014年以降は主流になってくるかもしれません。人間ドック学会の2014年以降の動きにも注目していきましょう。