血圧と飲酒の関係をまとめます。飲酒は血圧を上げると思われがちですが、適量の飲酒は血圧を下げる事が分っています。

飲酒には末梢血管を広げて血流を良くする働きがあるため、飲酒は血圧を下げるほか動脈硬化や心筋梗塞の予防となる事も証明されいるのです。ただし適量の飲酒が血圧に良いということを忘れないで下さい。

血圧 基準値 単位(mmHg)
至適血圧 120/80未満
正常血圧 130/85未満
正常高値血圧 140/90未満
Ⅰ度高血圧 160/100未満
Ⅱ度高血圧 180/110未満
Ⅲ度高血圧 180/110以上

適量の飲酒とは日本酒で一合、ビールなら大瓶一本ほどを言います。もしそれ以上の飲酒を長期間続けてしまうと、高血圧の発症確率が逆に高くなりますので、絶対に長期間に渡る大量の飲酒は止めて下さい。

長期間の大量飲酒が血圧を上げる主な理由としては、①大量の飲酒による体重増(カロリー増)②飲酒の際、味の濃いつまみを好む③飲酒でカルシウムが減るなどが血圧が上がる大きなな原因とされています。

次に飲酒による血圧の変化についてです。

興味深い飲酒調査がありましたのでご報告します。高血圧患者を対象に飲酒してる時期と節酒してる時期とで24時間血圧測定を行いました。

その結果飲酒してる時期は節酒してる時期と比べて、日中では血圧は高いが夜の血圧は逆に低くなるという結果が出たのです。

またそれぞれの時期の一日の血圧の平均値も出して比べてみました。すると飲酒時期と節酒時期とでは一日の血圧の平均値にはほとんど違いがない事が分ったのです。

つまり一日の血圧の平均値があまり変わらないとするならば、飲酒は医療機関が騒ぐほど血圧に悪影響はないと考えられるのです。昔から「酒は(飲酒)百薬の長」と言いますが、やはり適量の飲酒は、体に良いものという事になるのでしょう。

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