血圧の正常値を高齢者(65歳以上)の場合で見てみましょう。結論から言いますと高齢者の場合、血圧の正常値を130/85mmHgだとは一概には決めつけられないということです。

理由はいくつかありますが、①高齢者の方の約70%が、血圧の正常値である130/85mmHgを超えるという事実②60歳代の血圧の平均が既に140mmHgを超えているという事実もあるからです。



①と②の事実が考慮され、高齢者の血圧の目標が一般的に140/90mmHgとされるのもお分かりいただけるかと思います。

2,009年発表の「高血圧治療ガイドライン」でも、高血圧を持病に持つ高齢者の血圧降下目標は、60歳代で140/90・70歳代で150/90、80歳代の高齢者になると160/90と定めています。

これからも分るようにあくまでも血圧の正常値は130/85mmHgですが、ご自分の年齢の血圧平均値や現在降圧剤を服用してるかどうかなども考慮に入れて血圧の適正値(正常値)をご判断いただければと思います。



血圧 正常値
年代別 平均値
20歳代 30歳代 40歳代 50歳代 60歳代 70歳代
男性 118/75 125/79 131/84 138/85 143/84 147/80
女性 113/76 115/71 125/77 133/81 141/81 146/78

血圧の正常値を一覧表で示しておきます。高齢者だとかに関係なく血圧の正常値は130/85mmHg未満ですが、高齢者の場合は年齢に伴う血圧の上昇なども考慮に入れて下さい。

血圧 正常値 単位(mmHg)
至適血圧 120/80未満
正常血圧 130/85未満
正常高値血圧 140/90未満
Ⅰ度高血圧 160/100未満
Ⅱ度高血圧 180/110未満
Ⅲ度高血圧 180/110以上

高齢者の場合、血圧を正常値にするのはなかなか難しいとは思いますが、このサイトの関連記事を読んでい頂き是非血圧を正常値に近づけていただければと思います。