血圧の上下差についてです。血圧の上下差は、「脈圧」と「平均血圧」という形で、動脈硬化の進行具合の判断に利用されています。

「脈圧」は心臓から近い血管の動脈硬化を示し、「平均血圧」は心臓から遠い血管の動脈硬化を表しています。

脈圧(血圧の上下差)

脈圧は単純に上の血圧から下の血圧を差し引いた数字です。正常値はその上下差を40~60の間としています。



平均血圧(血圧の上下差を使い計算)

平均血圧は、次の計算式で計算します。平均血圧=血圧の上下差÷3+下の血圧。正常値は90未満としています。

例えば150/85mmHgの方を見てみましょう。①から脈圧(血圧の上下差)は150-85=65となります。

上下差65は正常値(40~60)を超えてますので、心臓から近い血管が動脈硬化を起こしている可能性を指摘されます。

もし逆に上下差が少ない(40未満)場合は心不全などの危険性があります。



次に②の平均血圧を出してみます。②から平均血圧は(150-85)÷3+85≒106.7となります。

上下差から求めた約106.7は、正常値の90をかなり超えていますので、こちらは心臓から遠い血管の動脈硬化がかなり進んでいると考える訳です。

少し見ただけでは、150/85mmHgという数字は大した血圧の上下差もありませんし、しかも下の血圧は正常値です。しかし動脈硬化という視点から見てみると大きな問題点が浮き彫りとなるのです。

血圧の上下差は、動脈硬化の進行具合と関係してる事がお分かり頂けたと思います。今後血圧を測定する際には、血圧の上下差にも注意を払って下さいね。

もしも血圧の上下差が正常値でない場合は、動脈硬化を詳しく調べる血圧脈波検査という検査が3,000円ほどで受診可能となっていますのでこちらもご検討下さい。