高血圧とグレープフルーツについてです。高血圧の薬カルシウム拮抗剤をグレープフルーツと一緒に服用しないで下さい。

カルシウム拮抗剤を商品名で言うと、ノルバスク、アダラート、アムロジン、コニール、カルブロックなどの高血圧の薬を指します。

またグレープフルーツ以外でも夏みかん、ザボン、ボンタンなども服用不可となっています。



通常は薬を服用すると、肝臓にある酵素によって解毒され吸収されていきます。しかしグレープフルーツを食べると、グレープフルーツの持つフラボノイドという成分が、この肝臓の酵素の働き(解毒作用)を阻害してしまうのです。

つまり高血圧の薬が効き過ぎてしまい、低血圧によるめまい、ふらつき、最悪の場合はショック状態となってしまいます。高血圧の薬の中でもカルシウム拮抗剤だけに見られる症状ですので、高血圧の薬を服用している方は、今一度ご自分の高血圧の薬が何なのかを確認して下さい。

グレープフルーツは果物だけでなくジュースもダメですが、同じような柑橘系でもレモンやオレンジジュースは大丈夫です。



ところでグレープフルーツは高血圧の天敵のような書き方をしてきましたが、カルシウム拮抗剤の服用者にだけ食してはいけないと言っただけです。

実はグレープフルーツは、カリウムを多く含む食品なので高血圧を下げる効果があります。カリウムはナトリウム(塩分)を排出させる作用がありますから、高血圧を下げるのに適した食材と言えるのです。

高血圧の方にとってグレープフルーツは、カルシウム拮抗剤を服用しているかどうかでその存在価値が大きく違ってきます。高血圧の薬には無関係だけど血圧が高いとおっしゃるなら積極的に摂取していただいてよろしい食材です。

グレープフルーツはカリウムの他ご存知のようにビタミンCを多く含んだ食材ですから、美肌効果や疲労回復にも大変優れているのです。