妊娠高血圧症の症状と原因、そしてその治療についてまとめます。妊娠高血圧症とは、妊娠20週以後から分娩後12週までの間に高血圧又は高血圧とタンパク尿の両方が見られた場合を指して言います。

またそれらの症状が妊娠による偶発的な合併症でない事を条件としています。妊娠高血圧症は妊婦さんの約10%が発症し、重度妊娠高血圧症の場合には妊娠中止又は早期出産(帝王切開)を行い母体を守る事に重点を置きます。



妊娠高血圧症の高血圧診断基準は、「高血圧治療ガイドライン2,009年」に従って行い、140/90mmHg以上から高血圧とします。またタンパク尿が300mg以上/1日かつ2g以上の場合は重症と位置づけています。

妊娠高血圧症 診断 単位(mmHg)
至適血圧 120/80未満
正常血圧 130/85未満
正常高値血圧 140/90未満
Ⅰ度高血圧 160/100未満
Ⅱ度高血圧 180/110未満
Ⅲ度高血圧 180/110以上

妊娠高血圧の判断も通常の血圧の判断基準に従いますので注意しましょう。

最後に、妊娠高血圧症の症状、原因、治療を一つづつまとめておきますので、頭に入れておいてくださいね。



妊娠高血圧症 症状

症状が出ない事が多いですが、重度の妊娠高血圧症180/110mmHgになると、めまい、肩こり、頭痛などの症状が出たり腎臓機能が低下して、タンパク尿が検出されるようになります。

妊娠高血圧症 原因

原因ははっきりと分っておりませんが、ご両親に高血圧や糖尿病の方がいる方、ストレス環境下にある方、高齢出産となる方、BMI25%以上の方などが妊娠高血圧症を発症しやすいと言われています。

妊娠高血圧症 治療

妊娠高血圧症は一般的に言れる高血圧と何の違いもありませんので、そのまま放置すると重大な病気へと(脳卒中や心筋梗塞など)進みます。 妊娠高血圧症と診断されたら、薬物治療・食事療法・運動療法を基本にした高血圧治療へと入ります。治療方法詳細は、「血圧を下げる方法」をご参照下さい。