肺高血圧症とは、肺動脈の血圧が高くなる疾病を指して言います。

普通は肺動脈の血圧の正常値は、15mmHgほどと言われていますが、肺動脈の血圧が25mmHgを超えると肺高血圧症と診断されます。

血圧の正常値と言えば130/85mmHg未満ですから、肺高血圧症と言っても非常に弱い血圧の病気であることがお分かりいただけると思います。



それでは症状・原因・治療についてまとめていきます。

肺高血圧症 症状

肺高血圧症の症状は初期段階では見られない事が多く、もしも息切れ・胸の痛み・突然の失神などの症状が出た時には既に重度の肺高血圧症になっている可能性もありますので早めの治療が必要です。

肺高血圧症 原因 

肺高血圧症の原因には、①肺動脈がけいれんを起こし血液を肺へ送れない②肺への血流を妨げる慢性閉塞性肺疾患がある事などが原因として考えられます。いずれにせよ問題なのは、十分な血液や酸素が肺へ送れずに肺高血圧症となっている点です。



肺高血圧症 治療

肺高血圧症の治療には、薬物療法による治療が行われます。飲み薬である経口血管拡張剤やプロスタサイクリン、又はポンプ機器を使用し直接プロスタサイクリン液を動脈に注入して血管拡張する治療が行われます。その他血液を固まらないようにするワルファリンや利尿剤を使用する事もあります。

肺高血圧症にかかる患さんは大変少ないのが現状ですが、あきらめずに地道に治療を続ける事が大切です。昔は肺高血圧症は不治の病などと言われ難病の中に入りましたが、昨今の新しい治療薬の開発により治る症例も多数出て来ています。

肺高血圧症の治療で実績がある病院は、東京では杏林大学付属医学部病院、大阪では国立循環器病センターなどとなっています。